2021年03月18日
兵ちゃん
Windows 10のネットワーク修復機能「ネットワークのリセット」について
今回は従来のWindowsでは無かったのですがWindows10の特定リビジョンから強力なネットワーク修復機能が搭載されました。そこで今回はWindows 10のネットワーク修復機能「ネットワークのリセット」について紹介したいと思います。
1.Windows10の「ネットワークのリセット」とは
従来ではネットワークコマンドをコマンドプロンプトで実行してキャッシュのクリアとかをしていましたがWindows10の「ネットワークのリセット」ではもっと踏み込んで大掛かりになりデバイスのアンインストールと再インストール、Windowsで認識されているネットワークをアンインストールして再インストールをするなども行うようになりかなり強力にネットワークに関係しているところをリセットする強力な機能です。しかしこの機能を実行すると問題点が少し有ります。まず動いているのか動いていないのか分かりにくい。1回だけではリセットしきれない。2回、3回とリセットしたいと正常な状態にならない。1回のリセットさせるのに時間がかかると言った問題点もありますが・・上手く使えば完全にネットワークを使える状態に戻す事ができます。あと自作パソコンユーザーだったらネットワークがこけたらWindows10を再インストールしてドライバーもインストールして使えるように戻すのですが・・メーカー製のパソコンユーザーの場合はインストール済みのソフトウェア等も有りなかなかWindows10の再インストールができません。それに対してのMicrosoftの回答が今回の「ネットワークのリセット」のようです。
2.ネットワークがこけた状態
Windows10がインストールされたパソコンでネットワークがこけた状態の例は次のような物があります。例としては一部だけで中には合わさったような条件もあると思いますが次の通りです。まだまだネットワークがこけた状態があると思いますが参考にして下さい。
※ネットワークがこけたか見る前に確認しておく箇所があります。それはデバイスマネージャーです。ネットワークデバイスが正常に認識されているか確認しておきます。これはハードウエアとして正常にWindows10に認識されているか確認しておきます。ここで認識されていなかったらドライバーを再インストールします。 |
Wi-FiやLANケーブルでインターネットのWi-Fiルーターへ繋がっているはずなのにインターネットでホームページを見ていると途中で表示が止まる。ブラウザを変えても同じ。インターネットのリンクのシュートカットをクリックしても表示できなくなった。
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インターネットのWi-FiルーターのIPアドレスに向けてコマンドプロンプトで「ping」を打っても正常に帰ってこない表示されない。 「␣」はスペースキー「⏎」はEnterキー
異常の場合 ※例とは違う表示の時もあります。 C:\>ping␣192.168.0.1⏎(ネットワークの構成によってはIPアドレスが違う場合もあります。) 192.168.0.1 に ping を送信しています 32 バイトのデータ: 一般エラー。 一般エラー。 一般エラー。 一般エラー。 192.168.0.1 の ping 統計: パケット数: 送信 = 4、受信 = 0、損失 = 4 (100% の損失)、
正常の場合 C:\>ping␣192.168.0.1⏎ 192.168.0.1 に ping を送信しています 32 バイトのデータ: 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =2ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =15ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =21ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =21ms TTL=64 192.168.0.1 の ping 統計: パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、 ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒): 最小 = 2ms、最大 = 21ms、平均 = 14ms |
Windows10のデスクトップ右下のインターネットに接続していたら有線やWi-Fiの表示がされる部分が丸いマークになっていたりクリックしてもネットワークが表示されない。または表示が変になっている。通常ではクリックしたら接続できるWi-Fiの電波が拾うはずなのに表示されない。5GHzのWi-Fiの電波は拾って表示されているが2.4GHzのWi-Fiの電波を拾っていない等。
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有線のLANケーブルで接続しているにもかかわらずインターネットに接続できない。ホームページが表示できない。これはインターネットの接続ではWi-Fiより有線のLANケーブルが優先されるのですが・・有線のLANケーブルでの接続でも繋がらない場合はネットワークがこけているためです。
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スマフォとか他のパソコンではインターネットに繋がるのにWindows10のインストールされたこのパソコンだけインターネットに繋がらないまたは接続できてもすぐに切れる等。
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3.「ネットワークのリセット」のやり方
「ネットワークのリセット」のやり方は次のようになります。
デスクトップ左下の[スタート]ボタンをクリックして[設定]をクリックします。
[設定]
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[設定]が開き[ネットワークとインターネット]をクリックします。
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「状態」が表示されるのでスクロールして下を表示させ「ネットワークのリセット」をクリックします。
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[今すぐリセット]ボタンをクリックします。
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[はい]ボタンをクリックします。この操作をしたら動作が始まりますが・・動いているのか分かりにくい、分かりません。次のメッセージが表示されるまでパソコンには触りません。次のメッセージが表示されるまで時間がかかります。
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5分後にシャットダウンと書いてありますが実際には再起動します。[閉じる]ボタンをクリックします。
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2分後にシャットダウンと書いてありますが実際には再起動します。[閉じる]ボタンをクリックします。
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再起動したらネットワークに関連したところの再認識、再インストール、再構築が始まります。この間も時間がかかりパソコンの性能によります。遅いパソコンだとさらに時間がかかります。 |
「ネットワークのリセット」が終わったら点検する箇所として「デバイスマネージャー」を開き「ネットワークアダプター」が全てハードウエアとして認識されているか確認します。
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「ネットワークのリセット」が終わったら点検する箇所として「コントロールパネル」の「ネットワークと共有センター」を開き「アクティブなネットワークの表示」の右側の「アクセスの種類」で「インターネット」で「イーサネット」で各イーサネットが表示されているか確認します。Wi-Fi接続だけならWi-Fi表示され有線のLANケーブルで接続していたら有線のLANケーブルでの接続が優先されるので有線のLANケーブルでの接続のイーサネットが表示されます。 |
「ネットワークと共有センター」の左側の「アダプターの詳細変更」をクリックすると「ネットワーク接続」が開きます。デバイスマネージャーで認識されたネットワークアダプターはここでイーサネットとして表示されているか確認します。正常に認識されていないと非表示かグレー表示になります。
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デスクトップ右下のタスクバーにあるインターネットの接続の部分をクリックしてインターネットへの接続が正しく表示され選択できるか確認します。タスクバーに表示されているアイコンが丸いものだったりクリックしてもWi-Fiを全て拾っていなかったりWi-Fiをクリックしてもパスワードの要求が無く接続できない場合はネットワークのリセットが完全にできていない状態です。再度ネットワークのリセットを行います。接続可能なWi-Fiが全て表示されてWi-Fiを選択してパスワードを入力してインターネットへの接続ができれば正常です。
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インターネットのWi-FiルーターのIPアドレスに向けてコマンドプロンプトで「ping」を打って正常に帰ってくるか確認します。 「␣」はスペースキー「⏎」はEnterキー
正常の場合 C:\>ping␣192.168.0.1⏎(ネットワークの構成によってはIPアドレスが違う場合もあります。) 192.168.0.1 に ping を送信しています 32 バイトのデータ: 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =2ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =15ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =21ms TTL=64 192.168.0.1 からの応答: バイト数 =32 時間 =21ms TTL=64 192.168.0.1 の ping 統計: パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、 ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒): 最小 = 2ms、最大 = 21ms、平均 = 14ms |
ブラウザでインターネットのホームページが正常に見れてリンクをクリックするとリンク先が正しく表示されるか確認します。ネットワークのリセットができていないとホームページが表示されても切れて表示ができなくなったりリンクをクリックしても表示されない事もあります。そういう時は再度ネットワークのリセットを行います。
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「デバイスマネージャー」「ネットワークと共有センター」「ネットワーク接続」デスクトップ右下のタスクバーにあるインターネットの接続の部分、ブラウザでインターネットのホームページの表示等を確認します。ネットワークコマンドのpingをインターネットに接続しているWi-Fiルーターのアドレスへ打って正常に帰ってくるかを見るのも大切です。それらを確認しOKならネットワークのリセットは終了です。だめなら再度ネットワークのリセットを行います。実際に行ったところでは2〜3回ネットワークのリセットを行わないと正常に戻りませんでした。1回だけでは済まないと思っていた方が良いようです。回数が増えれば時間がかかることを覚悟して下さい。 ※ネットワークのリセットを実行中に「デバイスマネージャー」「ネットワークと共有センター」「ネットワーク接続」を開いておくとネットワークのリセットの動きが見えます。 |
4.ネットワークのリセットがリセットしきれなかった状態
ネットワークのリセットがリセットしきれなかった状態としては例として次のような状態があります。
「イーサネットコントローラー」ハードウエアとしてデバイスが再認識しきれなかった状態です。 |
イーサネットとしてLANアダプターやWi-Fiカードが使用可能なイーサネットとして表示されていなければいけないのに一切表示されていない例です。 |
接続可能なネットワークが一切表示されていない例です。 |
インターネットに繋がっているイーサネットが全て表示されていない例です。 |
イーサネットとして全て認識されていなくしかも一部認識しても無効で接続できない状態です。 |
イーサネットとして全て認識されていなく一部だけインターネット接続に使える状態です。 |
インターネット接続がされていない状態です。丸いマークをクリックして接続可能なWi-Fiが一覧で表示されパスワードを入力して接続できれば正常ですが有線のLANケーブルでの接続がしているためLANカードが認識されていかインターネット接続用のイーサネットとして使えない状態です。 |
intelの複数LANポートをまとめて使うチーム化の設定がまだ一部残ってしまっている状態でチーム化で扱われているLANアダプターは使用できない状態です。デバイスとしての再認識、再インストールが中途半端で終わっている状態でリセットしきれなかった例です。 |
「イーサネット5」が物理的には接続されていますがインターネットに接続できない状態でリセットしきれなかった例です。 |
intelの複数LANポートをまとめて使うチーム化の設定がまだ一部残ってしまっている状態でチーム化で扱われているLANアダプターは識別されないネットワークとして認識されてリセットしきれなかった例です。 |
5.ネットワークのリセットで分かっている事
ネットワークのリセットで今現在わかっている事は次のようになります。
Wi-Fiのパスワードがリセットされて消えます。接続には再度パスワードを入力する必要があります。
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有線のLANケーブルでの接続はそのままつながります。※intelの複数LANポートをまとめて使うチーム化の設定をしていない場合はです。
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ネットワークのリセットは時間がかかります。再起動にはパソコンの性能に左右され複数回ネットワークのリセットを行うとその分時間がかかります。
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ネットワークのリセットが上手くできたか確認するには「デバイスマネージャー」「ネットワークと共有センター」「ネットワーク接続」デスクトップ右下のタスクバーにあるインターネットの接続の部分、ブラウザでインターネットのホームページの表示等を確認します。ネットワークコマンドのpingをインターネットに接続しているWi-Fiルーターのアドレスへ打って正常に帰ってくるかを見るのも大切です。
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インターネットのWi-FiルーターのIPアドレスに向けてコマンドプロンプトで「ping」を打って正常に帰ってくるか確認します。
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ネットワークのリセットを実行中に「デバイスマネージャー」「ネットワークと共有センター」「ネットワーク接続」を開いておくとネットワークのリセットの動きが見えます。
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intelの複数LANポートをまとめて使うチーム化の設定をしている場合は設定が壊れてドライバーと付属ユーティリティソフトをアンインストールして再度ドライバーのインストールを行わないと元に戻りません。
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ブラウザの表示や接続で2021.03.18現在でマイクロソフトがInternet ExplorerからMicrosoft Edgeへ移行させたいらしくわざとInternet Explorer不安定にしているようです。Internet Explorerでインターネットの接続がおかしくてもMicrosoft Edgeや他のブラウザで問題なければ正常でネットワークのリセットは行う必要はありません。
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6.使用感
ネットワークのリセットはネットワークの設定がこけているパソコンをネットワークのリセットで再びインターネットに接続できるようにしてくれます。きちんとリセットできたらとても効果がありWindows10のパソコンのネットワークに関係しているところを全てリセットできて再びパソコンを正常にインターネットに接続できるところまでできます。ただし、1回だけではうまくリセットしきれず複数回ネットワークのリセットを行う必要があります。その分時間がかかります。パソコンの性能にも左右されます。時間の見積もりが難しいと思います。
7.考察
今回のWindows 10のネットワーク修復機能「ネットワークのリセット」は非常に効果があるもので有効だと思います。Windows10のパソコンでは様々なメーカーが参加してパソコンが作られるので「ネットワークのリセット」はかなり有効な物だと思います。これがWindows10のパソコンのユーザーに対してのマイクロソフトの回答だと思います。あと使われているWindows10のパソコンを見るとネットワークがこけているのでは?といったパソコンもちらほら見られるような気がします。そういったパソコンにネットワークのリセットをしてやれば正常になると思います。
今回の内容は、Windows 10のネットワーク修復機能「ネットワークのリセット」についてでしたがネットワークがおかしい時の修復の参考になれば幸いです。
参考URL等
Windows ネットワークの高度なトラブルシューティング - Windows Client Management Microsoft Docs https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/client-management/troubleshoot-networking
Windows Wi-Fiの問題を解決する https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-wi-fi%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%82%92%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E3%81%99%E3%82%8B-9424a1f7-6a3b-65a6-4d78-7f07eee84d2c
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