2020年04月18日
兵ちゃん
Windows10でのTeamingについて
「2020.02.18 2つ有るLANポートの使い道について」で「チーミング(Teaming)」について紹介しましたが今回は、Windows10のパソコンにてチーミング(Teaming)の「Static Link Aggregation」の設定を実際に行います。設定が終わったら通信速度が出ているかの確認の仕方も紹介したいと思います。
1. 複数のLANを使って高速化
複数のLANポート、Windows10の用語で言うと複数のネットワークデバイスを合わせて倍の通信速度を実現するのがマイクロソフト用語で「チーム化」、Intel用語で「チーミング(Teaming)」、通信用語やLinux用語で「ボンディング(Bonding)」と言われる物がそうです。ここではWindows10でも使われる「チーミング(Teaming)」と呼ぶことにします。高速化を行うにはチーミング(Teaming)のリンクアグリエーションという設定で行います。また、通信回線を速くする事を通信帯域を広くすると言っています。
2. Windows10でチーミング(Teaming)の対応
Windows10でチーミング(Teaming)の対応は次のようになります。
OS |
対応 |
備考 |
Windows10 |
intelのLANカードでintelのドライバとアプリケーションで実現している。intelのLANカード以外はサポート外、又は一部機能しか動かない。 |
チーミング(Teaming)はOSとしては対応していません。 |
3.ハードウェアの準備
今回、準備したハードウェア等は次のようになります。一応、ハイエンドな10GBASE-TでLANを構成しています。パソコンAとパソコンBで使われているLANカードとスイッチングHUBは次の物を使っています。あとパソコンのOSはそれぞれWindows10 proになります。パソコンの性能はあまり気にする必要はありません。
名称 |
型番等 |
備考 |
LANカード |
10GBASE-T×2ポート搭載 |
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スイッチングHUB |
NETGER XS728T |
10GBASE-T 合計24ポート |
4.LANカードの取付
パソコンの電源を切りケースを開けてLANカードであるintel X540-T2を取り付けます。
5.LANの配線
パソコンを起動する前にLANカードとスイッチングHUBとをLANケーブルをそれぞれ2本使い繋ぎます。
6.ドライバーのインストール
パソコンを起動してintelのホームページからintel X540-T2の最新のドライバーをダウンロードしておきインストールします。インストールする時にフォルダ名やパスに全角文字が入っているとドライバーがインストールできないので注意する必要があります。正常にインストールが終わるとIntel(R) PROSet Adapter Configuration Utilityがデスクトップ上に現れます。
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Windows10の場合は、このアイコンからIntel(R) PROSet Adapter Configuration Utilityを実行してチーミング(Teaming)の設定を行います。 |
7. チーミング(Teaming)の設定
チーミング(Teaming)の設定は次のようになります。
1 |
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Intel(R) PROSet Adapter Configuration Utilityを使います。 |
2 |
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右クリックして「管理者として実行」をクリックする。必要に応じて管理者のパスワードの入力等を行う。 |
3 |
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Intel(R) PROSet Adapter Configuration Utilityが開く「Teming/VLANs」タブをクリックする。 |
4 |
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「Create Team」をクリックする。 |
5 |
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チーミング(Teaming)を行うLANカードにチェックを入れる。 次に「Next」をクリックする。 |
6 |
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Name:の欄にチーミング(Teaming)の名前を入れる。今回は、「test001」と言う名前を入れます。ここの名前は任意でかまいません。 |
7 |
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Type:の欄の右隅をクリックしてプルダウンする。チーミング(Teaming)で出来る設定の一覧が表示される。 |
8 |
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「Static Link Aggregation」を選択する。「Next」をクリックする。 |
9 |
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Select Primary and Secondary Adapters for the teamが表示される。 |
10 |
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Primary Adapter:の欄をプルダウンメニューの中から「Intel(R) Ethernet Converged Network Adapter X540-T2」を選択する。 |
11 |
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Secondary Adapter: の欄をプルダウンメニューの中から「Intel(R) Ethernet Converged Network Adapter X540-T2 #2」を選択する。 |
12 |
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「Finish」をクリックする。 |
13 |
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「Team Information」等が表示される。ここまで来てチーミング(Teaming)の「Static Link Aggregation」の設定が終わりです。ウインドウの右上の閉じるボタンをクリックして閉じます。 |
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チーミング(Teaming)の「Static Link Aggregation」の設定が出来ているかを次の内容を確認します。「コントロールパネル>すべてのコントロールパネル項目>ネットワーク共有センター」の「接続:」に「イーサネット3」が表示される。「イーサネット3」をクリックする。 |
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速度:20.0 Gbpsと速度が倍になっているのを確認する。 左下の「プロパティ」をクリックする。 |
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「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/Ipv4)」をクリックする。 |
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「IPアドレスを自動的に取得する」でも良いのですが・・・ここは手動で設定して少しでも通信速度を上げましょう。自宅のLANの場合は、デフォルトゲートウェイと優先DNSサーバーのIPアドレスは、ルーターのIPアドレスを入力します。ルーターのIPアドレスは通常デフォルトで「192.168.0.1」になっています。設定が終わったら「OK」をクリックして閉じます。 |
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ちなみにデバイスマネージャーでの認識はこの様になります。 |
8. 考察
今回の手順通りに進めればWindows10でチーミング(Teaming)の「Static Link Aggregation」の設定が出来ると思います。ただ、今回情報を集めた時に気が付いたのですが・・・インターネット上にある情報は古い物で使い物になりませんでした。
今回の内容は、Windows10でのTeamingについてでしたが参考になれば幸いです。
参考URL等
色々