20181118

兵ちゃん


DELL E5530BIOS ROM交換時の作業について

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 DELL E5530BIOSROMを交換しましたので、今回は、DELL E5530BIOS ROM交換時の作業について紹介したいと思います。



  1. 分解

DELL E5530BIOSROMを交換するには、システムボード(マザーボード)を取外すには、ほぼ全て分解する必要があります。分解するには、DELLならオーナーズマニュアルに従って分解して行きます。DELL E5530の場合は、マニュアル上に誤記がありますが、概ね分解する事ができます。かかる時間としては、約30分かかります。





2.ROMチップの取外し

 ROMチップの取外しは、ENGINEER NZ-12 ミクロカッターでROMの足(端子)を1本ずつ慎重に切っていきます。外し方としては、ENGINEER NZ-12 ミクロカッターの刃先の中に足を入れてそーっと、握り部を握ります。パチンと足が切れます。1本ずつ慎重に切っていきます。決して無理な力を加えず丁寧に切っていきます。8本全て丁寧に切っていきます。


ENGINEER NZ-12 ミクロカッター



3.接合面の清掃

 ROMチップが取外せたら今度は、システムボード上のROMチップを取付ける端子に付いている半田をなるべく取り除きます。この時、フラックスを塗布して半田で熱しgoot はんだ吸取器やはんだ除去線を使います。


goot はんだ吸取器

はんだ除去線




4.ROMチップの取付け

 ROMチップの取付けは、半田の除去が悪いとチップが逃げて半田付けがやりにくくなります。チップの端子とシステムボードの端子部分を上手く位置を合わせて半田付けをします。この時、固定に1つ任意の端子を決めて位置合わせを行います。位置合わせができたら他の足を半田付けします。半田付けのやり方としては、足を1本ずつ、フラックスを付けて半田ごてで熱しながら半田を溶かして取付けます。半田付け不良が発生した場合は、フラックスを足に付け再度半田ごてで加熱すると足とシステムボードの端子の間に半田が溶けていき半田付け不良が解消する事があります。フラックスを塗布すると半田の酸化膜を溶かして半田が乗るようになります。フラックスの使い方をマスターすると半田付けが上手くなると言われています。フラックスは、重要な位置付けがされています。



5.配線チェック

 半田付けが終わったら配線チェックを行います。見る箇所は、端子同士がショート(短絡)してないかをマルチメータSanwa(三和電気計器) PM-3でチェックします。「2.ROMチップの取外し」から「5.配線チェック」までで約50分かかります。


Sanwa(三和電気計器) PM-3




6.組立

 組立もオーナーズマニュアルに従って組立します。時間としては、約30分かかります。



7.パワーオン

 組立が終わったら電源スイッチを入れます。電源スイッチが入りBIOSの英語が表示されればOKです。何も表示されず、アウトならBIOS ROMチップの半田付け不良が疑われます。また、分解してROMの足を半田ごてで加熱して必要ならROMの足に半田を溶かして半田を追加します。半田の盛り上がりを見て仕上げます。次にまた、マルチメータでショートしていないか確認してから組立します。組立終わったら再度電源スイッチを入れます。ここまでやってOKにならなければROMが壊れた可能性があり・・・再度ROMを交換する必要があります。



8.考察

 作業の中で半田付けが一番難しく練習して練度をアップする必要があります。ROMを交換する作業は、半田付け作業がある程度できる必要があります。あとは、細かい作業になるので拡大鏡があると便利だと思います。





 今回の内容は、DELL E5530BIOS ROM交換時の作業についてでしたがROMを交換する時の参考になれば幸いです。


参考URL

シリコンテクノロジー https://si-tech.co.jp/v-eon.php

色々

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