20130818

兵ちゃん


75Ω同軸ケーブルとF型簡易接栓(コネクター)の取り付け方について

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 テレビ等で使われている同軸ケーブルについて種類や加工の仕方等を調べましたので紹介したいと思います。



1.ケーブルの種類

 ケーブルで使われているのは、同軸ケーブルです。同軸ケーブルにも抵抗により、無線機等で使われる50Ωケ−ブル、テレビ等で使われる75Ωケ−ブルとあり今回の衛星放送については75Ωケ−ブルが使われています。



2.−ブルの識別について

  ケ−ブルは種類によりアルファベットと数字を組み合わせて性能によって種類を識別しています。識別の基準はJIS(日本工業規格)JSC(日本電線工業会規格)に制定されており、ケーブルメーカーは、基準をみたした基準以上の性能をもった製品を作っています。型番に「準拠」と記載されています。  ケ−ブルに直接、JIS及びJSCの制定した品質基準の型番を印刷しているメーカーもあれば、独自型番をケーブルに表記し、カタログを閲覧しないとJIS規格のどの基準をみたしたケーブルなのか解らないケーブルもあります。そこで、型番の意味は次のとおりです。ケーブルは、インピーダンス、絶縁体の材質、シールドの有無でJISJSC(日本電線工業会規格)型番が存在します。絶縁材でいうと絶縁物がポチエチレン(半透明)から発泡ポリエチレン(白色)に変り770MHzから1,800MHzに対応したケーブルになるし、次にアルミ箔のシールドの追加、銅線編組がスズメッキとなる事で2,150MHzまで対応する製品になります。型番はあくまでも目あすと考えてカタログのスペックでみるしかありません






3.ケ−ブルの性能について

「株式会社ミニ−」のケ−ブルにケーブルの性能が解る「75Ω同軸ケーブルの電波ロス表」がありましたので、転記したものが次の表です。見かたは、各周波数帯で減衰量が少ないケーブルが、性能の良いケ−ブルと言えます。下の表の中では、「5C-FB」が各周波数帯にて減衰量が少なく、性能の良いケーブルである事が解ります。





75Ω同軸ケ−ブルの電波ロス表



4.ケーブル基準

ケーブルの基準は、ケ−ブルの中に各番組がVHF帯、UHF帯で何十局もテレビ番組が流れています。ケーブルの種類に高品質が求められ、ケーブル基準は次のようになっています。5C-FB以上が良い品質であると定めています。5C-FB以上が衛星放送で使われます。


型番

性能

使用区分

備考

S-5C-FB

良い


悪い

両方可能、高性能、低損失(JIS C 3502

衛星放送でも使用

5C-FB

ケ−ブルテレビ、インタ−ネット可能 (JCS C 381号)


5C-FV

ケ−ブルテレビの視聴は可能、インタ−ネット不可

一般的に多く市販

5C-2V

不可




5.ケーブル接続の基準

  ケーブルに高品質な基準が求められているのと同じように、ケーブルの接続方法等にも、高品質な基準が求められています。同軸ケーブルの心線(信号)がむき出しになる「直付ネジ締め式」は、ノイズを外部から拾うので不適になり「プッシュプラグ」式はシールド特性が今ひとつのため不適になり「F型接栓」がシ−ルド特性も良好で接続も確実な接続できるので接続には「F型簡易接栓」を使います。 次に、分配機等ですが、ケース がプラスチックのものは、ノイズに対してのシールド特性があまり良くないので、金属のケースを採用した物を使い、F型接栓にてケーブルを接続します。


接続方法

説明

良非

直付ネジ締め式

プラスチック製の分配機等に使われている。



×

プッシュプラグ

差し込むだけ



×

F型簡易接栓

一番シ−ルド特性が良い、確実な接続ができる方法





6.F型接栓の取り付け加工

 F型接栓の型番、メーカーにより、多少違いがあるかもしれませんが次のような手順で取り付けます。


1

同軸ケーブルの外部被覆を切り取る前にF型接栓の部品であるリングと呼ばれる部品を同軸ケーブルに通しておく。 次に、端から12mmまでのところまでの外部被覆を内部の編線を傷つけないようにカッタ−等で切り込みを入れて切り取ります。



2

外部被覆を取外し編線を折り返す。次に編線の折返し点から2mm、ケーブル端から10mmのところをカッタ−等で芯線を傷つけないように絶縁材に切りこみを入れます。テープ状、箔状のシールドがあれば絶縁材と同じく切り取る。



3

切込みを入れた絶縁材を回しながら取外します。次に編線を折り返した所から2mm残して切取ります。



4

F型接栓を絶縁材と編線の間に差し込みます。



5

F型接栓を編線が隠れるまで深く押し込みます。



6

リングをF型接栓の抜け止めを越えて寄せる。



7

リング中央部をプライヤー等で軽くつぶしケーブルに密着させる。



8

F型接栓が抜けないように片方をつぶして固定する。



9

リングをつぶして固定できるとF型接栓の形が浮き出るように凹凸ができる。



10

芯線が斜め45度になるようにする。



11

F型接栓の縁から2mm出るようにニッパ−等で切取る。



12

完成





 これで75Ωの同軸ケ−ブルについて解ってもらえたのではないでしょうか?同軸ケーブルを扱う時の参考になれば幸いです。




参考URL


色々

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